日本では平安時代以降、貴族の華やかな宮廷文化が開花しました。雛人形、御所人形、市松人形等、様々な人形が名工達の手によって生み出されました。

特に雛人形は日本の民族衣装(十二単のこと)の歴史の流れをふまえて細かい部分まで忠実に再現され、平安王朝の格式を現代に伝える芸術品として高評価されている為、人形の中でも最高級とされています。

中でも京雛(京都で作られた雛人形)は”特別ブランド京雛”として高価な物とされております。

京雛の特徴と最高級ブランドの理由

なぜ、京雛は特別ブランドとされ、日本人形の中で最高峰とされ、お高いのでしょうか。それはすべてが分業だからです。

京雛制作の分業体制

頭師・・・胡粉(貝がらを焼いて作った白い粉)で作る
髪付師・・・黒の100%シルクで髪を付ける
手足師・・・一年中、手と足を木を土台に胡粉を塗る
小道具師・・・少なくてもすべて手描き、手作り
着付師・・・すべての集大成(プロデュース)、命を与える役

おひなさま仕上げ

この職人達がそれぞれに京都に於て伝統工芸師以上の高度な技術をもち、又、すべてが特別に注文し、作らせたその品々を着付師安藤桂甫が集め、プロデュースし、総仕上げとし、人形に命を与える役目をしております。

裂地も布の事ですが、西陣で最高の金襴(金やプラチナが入った織物)100%シルクを人形用に小さく別に織らし、特別に作らせた布を衣装に着せております。

ですから、仕上がった雛人形が格調高く京都らしい優美さがうかがえるのです。専門職人の匠の技と、最高級の材質がハイコストにつながります。

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安藤人形店の京雛の例 黄櫨染(殿)梅華紋(姫)

黄櫨染(殿)梅華紋(姫)

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